2019年8月12日号
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PART1
日本社会を分ける「学歴」という名の見えない分断線
居住地から結婚、生活様式まで、大卒者と非大卒者の人生モデルが大きく異なる日本。同じ国に暮らしながら、日々の生活で両者には溝が生まれがちだ。そんな学歴による社会分断は、様々な社会問題の温床になっている恐れがある。
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PART2
アルコール依存、貧困化……さまよえる大卒者の現実
社会から排除され、極度に貧困化する大卒者が目立つ。背景にあるのは、平成30年間で進んだ経済環境の悪化と、都市生活コストの上昇だ。大卒者と非大卒者の生涯年収差5500万円は都会に暮らせば簡単に消えかねない。
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PART3
幸福度、低くない 見直される 非大卒型人生モデル
高校を出て地元で働き、低コストの環境の下、大家族で肩を寄せ合って暮らす──。年金不安や介護難で社会が揺らぐ中、そんな「非大卒型人生モデル」が見直されつつある。若い世代の間では「大卒型」と異なる、新たなキャリアモデルを模索する動きも出てきた。
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PART4
人材不足解消への一歩 学歴・経歴不問が社会を変える
多くの企業は、学歴と経歴を重視する採用方法によって自ら人手不足を悪化させている。年齢や過去を問わず純粋に能力だけで人を集めれば、革新が生まれる可能性も高まる。生まれてから20年ほどで残りの人生が規定される社会では、ダイナミズムは生まれない。