米オープンAIの生成AI(人工知能)、ChatGPTを企業の実務に活用する動きが急速に広がっている。AI開発のエクサウィザーズは、株主総会などの想定問答を作成できるサービスの提供を始める。膨大な作業を効率化できる一方、「社外秘」データの扱いには情報漏洩対策が欠かせない。

株主総会の想定問答をAIが考える時代に(写真=PIXTA)
株主総会の想定問答をAIが考える時代に(写真=PIXTA)

 「想定質問の洗い出しは4月ごろから着手している」。6月末に株主総会を控える都内の大手企業で、投資家向け広報(IR)に携わる担当者はこう漏らす。法務部や経理部、各事業部門とのやり取りを数カ月間重ねながら、総会で株主から問われそうな内容やその回答案を練っていく。資料は数百ページに及ぶ場合もあり、時間や労力は小さくない。

 多くの企業が直面するこうした課題に、生成AIのChatGPTが活用され始めている。AI開発のエクサウィザーズは5月下旬、ChatGPTを使って株主総会や決算説明会などの想定問答を生成するサービスの試験提供を始める。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り898文字 / 全文1307文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。