米オープンAIが開発した「ChatGPT(チャットGPT)」は、様々な質問に臨機応変に答える対話型AI(人工知能)だ。2022年11月の公開から1週間足らずで100万人以上が利用。無料で使え、ユーザー数が爆発的に伸びている。日本語に対応し、プログラムのソースコードの添削もできるChatGPT。だが、その信頼性には疑問符が付いている。

 ChatGPTが世界で話題をさらっている。米国時間1月23日には、米マイクロソフトがオープンAIに数十億ドル(数千億円)の追加投資を発表。米ブルームバーグは投資額が最大で100億ドルになると報じた。マイクロソフトは、オープンAIが開発したモデルを自社製品に展開。ChatGPTもマイクロソフトのクラウドサービス「Azure(アジュール)」で使えるようにする。

 ChatGPTは、大量のテキストデータをAIに与えて学習させる「大規模言語モデル」を採用する。インターネット上の膨大なデータから学習し、人間の質問に適切に回答できるようにトレーニングされている。オープンAIによれば、ChatGPTはさらに「強化学習」と呼ばれる段階を経ている。回答の内容が好ましいものかを人間が評価し、フィードバックすることでモデルを微調整した。

 この調整で、不適切な質問への回答を拒否できるようになった。例えば「銀行を強盗するにはどうしたらいいか」と問うと、ChatGPTは「銀行を強盗することは非常に危険なことであり、法律によって厳しく罰せられる可能性があります。強盗行為は決して推奨されません」と答えた。

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