新型コロナウイルスの流行が落ち着いて「平常」の活気を取り戻した恒例の技術見本市「CES」。11万人超を集客するも来場者からは「内容が薄い」との声が多く聞かれた。だが筆者の印象は真逆。「日本に強い追い風が吹く」とまで予感した。なぜか。

 「どの発表もつまらなかった」「新商品の発表が少なかった」──。

 1月初旬のラスベガスは、世界最大規模の技術見本市「CES」のおかげで世界各国から集まるメディアや業界関係者でにぎわう。今年は11万人超を集めたものの、来場客からは不満の声が多く上がった。新商品の発表が減り、「二酸化炭素(CO2)削減を○年までに達成」といった雲をつかむような話が増えたことが原因だ。

 だが筆者はむしろ「これからの日本企業の未来は明るい」とワクワクしてニューヨークに帰ってきた。「水素エネルギーの可能性」を実感したことが最たる理由だ。

水素エネルギーに脚光

 水素と聞くとまず思い浮かぶのが、トヨタ自動車が世界初の一般消費者向け燃料電池自動車(FCV)として2014年に発売した「MIRAI」だ。水素を空気中の酸素と結合させて発電するFCVはCO2を排出しない。「究極のエコカー」と注目されながらも、世間から冷たい視線が注がれてきた。筆者もそんな一人だった。

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