年末年始、航空では国内線の需要回復は顕著だったものの、国際線は依然、利用が低調なままだ。その背景の一つとなっていた中国の「ゼロコロナ」政策は終わり、春節(旧正月)に伴う人々の「大移動」も始まった。業界では需要回復への期待が高まっているかと思いきや、中国の「開国」による恩恵は限定的との見方が大勢だ。

タイの空港で歓迎される中国人観光客。中国のゼロコロナ政策が終了し海外旅行熱は高まっているが、日本への旅行は難しい(写真=AFP/アフロ)
タイの空港で歓迎される中国人観光客。中国のゼロコロナ政策が終了し海外旅行熱は高まっているが、日本への旅行は難しい(写真=AFP/アフロ)

 「日本人の出国がこんなにも伸びないとは」。こう話すのは航空大手の関係者だ。日本航空(JAL)の2022年12月28日から23年1月5日の国内線旅客数は19年度の年末年始に比べ9割弱に回復。全日本空輸(ANA)も8割まで戻った。一方で国際線旅客数は5割前後の回復にとどまる。日本の海外旅行需要は円安や燃油高による航空券価格の高騰で低調だ。円安を背景に堅調な訪日需要に頼る状況が続く。

 需要回復は路線ごとに濃淡がある。北米や東南アジア、オセアニア路線は日本を経由した3国間の移動需要も底堅く復調傾向が顕著だ。そんな中、中国本土と日本を結ぶ便の需要低迷が続く。年末年始の旅客数は19年度比で5~6%までしか回復していない。新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に封じ込める、中国のゼロコロナ政策が背景にある。

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