新宿駅西口の再開発のため、小田急百貨店新宿店本館(東京・新宿)が閉店した。部分移転して営業は続けているが、売り場面積は以前の8割減。アパレルの取り扱いもやめた。EC(電子商取引)を強化、食品売り場は地下街に移転など、百貨店という枠組みが溶け始めている。

オープンセレモニーに臨んだ林幸一店長(左端)は「建て替え後のビルに入居するかは白紙」と述べた
オープンセレモニーに臨んだ林幸一店長(左端)は「建て替え後のビルに入居するかは白紙」と述べた

 「小田急百貨店新宿店は、閉店しません。」。2022年5月、新宿駅周辺や小田急線の車内にこんなポスターが掲示された。新宿駅西口の再開発に伴い、同駅に直結する本館の建て替えが決定。百貨店自体は10月4日から「別館」だった「新宿西口ハルク」に移転し、営業を続けている。

 しかし売り場は実質5フロアで、面積はこれまでの8割減となった。そのため、「苦渋の決断」(新宿店長の林幸一取締役)で婦人服などアパレルの取り扱いを断念。林氏は「売り場面積が限られ、来店客に満足していただける展開にならない」とその理由を述べたが、関係者は「アパレルの売り上げの勢いが落ちているのも理由」と明かす。ユニクロなどのファストファッション、ゾゾタウンなどのEC(電子商取引)などの勢いが増し、高価格な百貨店の存在感は低下している。

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