ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)を再建した森岡毅氏の会社がハウステンボスの運営を支援する。ハウステンボスの株式を取得し、森岡氏の辣腕ぶりを知る香港拠点の投資ファンド、PAGが依頼した。新型コロナウイルス禍前のハウステンボスの経営は黒字基調だが、PAGはまだ伸びるとみて投資を計画している。

香港拠点の投資ファンド、PAGはハウステンボスの再建を森岡氏率いる刀に託した(写真=共同通信)
香港拠点の投資ファンド、PAGはハウステンボスの再建を森岡氏率いる刀に託した(写真=共同通信)

 「テーマパークの経済効果はすさまじい。地域経済の核として、長崎を起点として九州、ひいては日本の活性化に貢献したい」

 マーケティング会社の刀(大阪市)を率いる森岡毅CEO(最高経営責任者)は10月3日、こうコメントした。ハウステンボスの株式は、エイチ・アイ・エス(HIS)が9月末、66.7%をPAG系の特別目的会社に売却した。地元の企業5社の保有分も合わせると売却額は約1000億円になる。

 PAGが刀を選んだのは、約7年でUSJの入場客数を倍増させた森岡氏の手腕を見ていたからだ。USJは開業から数年で客数が低迷、その後、米金融大手ゴールドマン・サックスが株式を取得した。このとき、同じく株主として名を連ねていたのがPAG。USJの価値は数年で大幅に高まり、PAGも恩恵を受けたのは間違いない。

 地元関係者が開業したハウステンボスは2003年に会社更生法の適用を申請、10年からHISが再建してきた。コロナ禍の影響で20年9月期から2年間は営業赤字だったが、それまで9年間は黒字経営。22年9月期は黒字に転換する見込みで、「再建、地域の活性化、雇用創出という役割は果たせた」(HIS)。

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