ニトリホールディングス(HD)の2022年3~8月期の連結業績が増収減益となった。大幅な円安や貿易費用の増加などが要因で、36期連続の増収増益に黄信号がともる。似鳥昭雄会長は「大変申し訳ない」とする一方、この逆風を糧に一層筋肉質な経営を目指すと話す。

ニトリホールディングスは大幅な円安などで2022年3~8月期に増収減益となった(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
ニトリホールディングスは大幅な円安などで2022年3~8月期に増収減益となった(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 「今のところ目標に届かず、大変申し訳ない」。似鳥昭雄会長は9月30日、2022年3~8月期の決算を受けてこう語った。売上高が前年同期比2.1%増の4230億円となったが、営業利益は10.9%減の690億円、最終利益は4.5%減の514億円だった。

 42の新規出店やEC事業の伸びで増収となったが、既存店のビジネスが縮小した。客数は、巣ごもり需要の反動で21年3~8月期に88.1%と落ち込み、22年3~8月期も96.1%と下げ止まらない。

 原材料価格の高騰、貿易費用の高騰、店舗運営に必要な光熱費の増加などで収益力が低下した。なかでも円安の影響は大きい。経常利益ベースでは前年同期比71億円のマイナス要因となった。

 ニトリは原材料を様々な国から調達し、中国や東南アジアの工場で生産、日本に輸入して販売する。調達、生産、物流のいずれも円安の影響を受ける。

 ニトリは今期の増収増益予想を変えていない。だが、懸念は尽きない。一つは為替予約の契約変更に伴う影響だ。

 これまでは約2年間の長期契約を続けていたが、1年から半年で見直す契約に変えた。22年9月末までは1ドル114円90銭で予約していたが、その先は予約しておらずスポット取引になっている。

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