女性への性加害、既婚男性との不倫──。私生活の不祥事で有名企業の経営者が相次ぎ辞任した。社会の価値観が変わり、業務上か否かにかかわらず、経営者は世間の厳しい視線にさらされる。私事であっても顧客離れにつながりかねず、専門家は初動でいかに誠実な対応を取るかが肝心と指摘する。

 「人権尊重、コンプライアンス(法令順守)の徹底という経営の最優先事項に背く行為を行ったことは、極めて遺憾です」

 石油元売り大手のENEOSホールディングスは9月21日、杉森務前会長が沖縄県那覇市の高級クラブで女性店員に性加害を働いたとする週刊誌報道を受け、その内容を認めるリリースを公表した。同社は1カ月以上前に杉森氏の辞任を発表していたものの、「一身上の都合」としか説明していなかった。「被害者のプライバシー保護を最優先した」と釈明したが、対応が後手に回った上に、俳優の香川照之さんが同様のスキャンダルで世間の非難を浴びたこともあり、火に油を注ぐ形となった。

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