中国・韓国メーカーの攻勢で成長が鈍化したブリヂストンが、2030年までの長期戦略を発表した。再成長の原動力と位置付けるのが、タイヤの遠隔監視や再利用などの「ソリューション事業」だ。同事業の売上高をほぼ倍増させる野心的な目標だが、実現に懐疑的な市場の見方を覆せるか。

ホイールに黒いセンサーを取り付け、タイヤを遠隔監視する
ホイールに黒いセンサーを取り付け、タイヤを遠隔監視する

 「内圧異常。タイヤの内圧が低下しています」。走行中のトラック運転席に音声が流れ、運転手が慌ててトラックを停止。外に出てタイヤを確認するとパンクしていた──。

 ブリヂストンのタイヤ遠隔監視サービス「タイヤマティクス」の一場面だ。タイヤ内側のホイールに空気圧と温度を測定するセンサーを取り付け、異常を検知するとトラックやバスの運転手らに知らせる仕組みだ。運転手が同社のコールセンターに連絡すると、タイヤ交換のためのサービス車が現場に駆けつける。

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