インターネット上の仮想空間「メタバース」で開かれるイベントで、新たな顧客との接点を模索する企業が増えている。今夏に開催した「バーチャルマーケット2022 Summer」には約60社が参加、百貨店大手も積極的に出展した。しかし、仮想空間でのビジネスはまだ黎明(れいめい)期。利用者とのコミュニケーションには細心の注意が必要だ。
「熱意ある企業が増えてきた」
8月13日、YouTubeで配信された「バーチャルマーケット2022 Summer」の開会式で、アバター(分身)に扮(ふん)した司会者が出展した約60社を紹介。有名企業の社名が上がるたびコメント欄に驚きの声が殺到した。バーチャルマーケットは仮想現実(VR)イベントを手掛けるHIKKY(ヒッキー、東京・渋谷)が開催する世界最大級のメタバースイベントだ。
通信大手などの出資も
仮想空間で使えるアバターなどの3次元(3D)データを販売するほか、EC(電子商取引)サイトに遷移して実際の商品も購入できる。出展企業は徐々に増えており、昨冬の第7回は約80社が参加。約2週間で延べ100万人が来場した。HIKKY代表取締役CEOの舟越靖氏は「新型コロナウイルス禍以降、企業からの相談を月に数百件受けている」と明かす。大手企業の出資も進んでおり、HIKKYは2021年にNTTドコモと資本業務提携を締結。65億円を調達した。2月には電子出版取次のメディアドゥからも5億円を調達している。
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