
安倍晋三元首相は内政と外交の両面で強い指導力を発揮し、特に外交・安全保障政策で大きな成果を積み上げた。第2次政権が7年8カ月もの長期安定政権となったのは、1年の短命に終わった第1次政権の反省を生かしたためだ。「まず目に見える実績を積み重ね政権を安定させる。したたかな現実主義が重要だと気づかされた」。こう何度も聞かされたものだ。
2012年12月に政権に返り咲くや、まず取り組んだのがデフレ・円高対策だった。「アベノミクス」を掲げて経済再生に注力。好調な経済と国政選挙6連勝による政権基盤の安定を背景に、世論の強い反発があった安全保障関連法など外交・安保の難題に挑み、2度の消費税率引き上げも実現。「自由で開かれたインド太平洋」を提唱し、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉では米国離脱後も残る国々との間で発効にこぎ着けた。
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