この記事は日経ビジネス電子版に『出光興産が山口で精製停止 細る需要、石油元売りは共闘の時代に』(6月21日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月27日号に掲載するものです。

出光興産は2024年3月をめどに、子会社が山口県で運営する製油所の精製機能を停止すると発表した。石油製品需要が想定以上の勢いで減少。脱炭素の流れで回復は見込めないため、生産能力を削減する。石油元売り各社が縮小均衡へと動く中、業界で供給網を補完し合う「協力関係」が強まる可能性がある。

製油所が減ると、業界内で製品を相互融通する動きが広がりそうだ
製油所が減ると、業界内で製品を相互融通する動きが広がりそうだ

 出光興産は現在約67%出資する西部石油(東京・千代田)を完全子会社化した上で、同社の山口製油所(山口県山陽小野田市)の精製機能を停止する。精製能力は1日当たり12万バレル。出光グループ全体の13%に相当する能力を削ることになる。

 「国内の石油製品需要の減少スピードは従前の予想よりも速まっている」。出光の丹生谷晋副社長は6月14日の記者会見でこう語った。少子高齢化による市場縮小や脱炭素機運の高まりに加え、新型コロナウイルス禍で生活様式が変わったことも影響しているという。

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