この記事は日経ビジネス電子版に『岸田首相「資産所得倍増プラン」 2000兆円活用で円安進行リスクも』(6月10日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月20日号に掲載するものです。

このほど政府が発表した骨太の方針に、「資産所得倍増プラン」が盛り込まれた。「新しい資本主義」を掲げ株式市場に批判的な姿勢も目立った岸田首相だけに、方針転換とも言える。2000兆円もの個人金融資産をリスクマネー化して経済成長につなげる考えだが、実現に向けた課題は多い。

英ロンドンのシティーで「資産所得倍増」の考えが披露された(写真=ロイター/アフロ)
英ロンドンのシティーで「資産所得倍増」の考えが披露された(写真=ロイター/アフロ)

 6月7日に政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の中にある「資産所得倍増プラン」の実現性が話題となっている。家計金融資産を貯蓄から投資に回すのが狙いで、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の拡充・改革などで実現を目指すという。

 企業の短期的な利益追求や「株主至上主義」の修正により、経済成長の恩恵を広げ格差を是正する。これが岸田文雄首相の掲げる「新しい資本主義」のはずだった。野村総合研究所の木内登英・エグゼクティブ・エコノミストは「株式市場を味方に付ける戦略へと転じた」と評する。

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