この記事は日経ビジネス電子版に『G7声明に初の「アンモニア」 日本の石炭火力廃止、周知へ前進』(6月2日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月13日号に掲載するものです。

5月27日に閉幕した主要7カ国(G7)の共同声明で、「アンモニア」が初めて文言として入った。アンモニア混焼は、G7の中で日本が唯一進める石炭火力発電の脱炭素化の手法だ。これまで批判を浴びてきた日本の石炭火力をめぐる戦略が、他国に理解されたと言える。

G7声明で脱炭素手法に「アンモニア」が初めて明記。(写真=ロイター/アフロ)
G7声明で脱炭素手法に「アンモニア」が初めて明記。(写真=ロイター/アフロ)

 「日本の主張が全面的に認められた。脱炭素化をスケジュール通りに進める環境が整った」。萩生田光一経済産業相は5月31日の閣議後会見で、G7の会合を振り返り安堵の表情を浮かべた。議長国のドイツは「石炭火力の2030年までの段階的廃止」を提案したが、米国が「30年代」にこだわり日本も反対し期限明示は見送られた。エネルギー危機で脱炭素以上に安定供給が重要課題になったことが影響したようだ。

 もっとも、日本にとっての収穫は大きい。共同声明に初めて脱炭素化の実現手法として「アンモニア、水素」が盛り込まれたからだ。特にアンモニアは、石炭火力の燃料に混ぜることで二酸化炭素(CO2)排出量を漸減させる計画がある。G7で唯一、日本が取り組む脱炭素手法に他国が理解を示した格好だ。

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