この記事は日経ビジネス電子版に『東芝の非公開化に影落とす KKRの「マレリショック」』(5月30日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月6日号に掲載するものです。
東芝が株式の非公開化を含めた企業価値向上策を検討し、投資家やスポンサー候補から提案を募っている。多くの外資系投資ファンドが意欲を示す中、波紋を広げている件がある。米投資ファンドKKR傘下の自動車部品大手マレリホールディングスが経営不振に陥ったことだ。

「再生計画や支援企業をきちんと示し、債権者の理解を得たい」。マレリは私的整理の一つである、事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を3月に申請し、復活を目指している。負債総額は1兆円規模に上り、取引金融機関26行から数千億円にのぼる巨額の債権放棄額について納得してもらうのは容易ではない。
マレリの前身は日産自動車の系列下にあったカルソニックカンセイで、2017年にKKRが買収した。19年に欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA、現ステランティス)の部品部門、マニエッティ・マレリを統合して現在の会社名に改めた。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り858文字 / 全文1343文字
-
有料会員(月額プラン)は初月無料!
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員になると…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?