この記事は日経ビジネス電子版に『アマゾン苦しめる物流コスト高、ロボや自動運転が救世主に』(5月16日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月23日号に掲載するものです。
新型コロナウイルス禍を契機とした電子商取引(EC)の急増を受け、米国で物流コストが急上昇している。その影響は米小売業界に暗い影を落としており、米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムも収益悪化に苦しむ。こうした問題の解決策として、技術で物流の効率化や自動化を目指す「物流テック」に熱視線が集まっている。

物流コストや人件費の上昇が米小売業界に影を落としている。米アマゾン・ドット・コムは2022年1~3月期に7年ぶりの最終赤字に転落した。売上高は1164億4400万ドル(約15兆円)と前年同期比7%増だった一方、最終損益は38億4400万ドル(約5000億円)の赤字に陥った。
出資する新興電気自動車(EV)メーカーの株式評価損という一時的なマイナス要因があったものの、深刻なのは長期化が予想される物流関連コストの増加だ。アマゾンは輸送費や人件費の高騰と固定費の増加などによるコストアップが約60億ドル(約7800億円)に達したと分析する。
物流の逼迫は、新型コロナウイルス感染症の流行を契機に急拡大した電子商取引(EC)が原因だ。コロナ禍がピークを過ぎた今日でも、米国では依然として物流の問題はほぼ未解決のまま。そこで動きが活発になってきたのが「物流テック」の開発だ。物流の効率化や自動化を目指す最先端技術として注目されている。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1177文字 / 全文1845文字
-
「おすすめ」月額プランは初月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員なら
人気コラム、特集…すべての記事が読み放題
ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?