この記事は日経ビジネス電子版に『三菱商事が伊藤忠から「3冠」奪還、返り咲いた王者の危機感』(5月13日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月23日号に掲載するものです。

総合商社大手の2022年3月期の連結決算が出そろった。三菱商事の最終利益は前期比5倍超の9375億円となり、三井物産、伊藤忠商事を抑えトップに返り咲いた。3月末の時価総額、株価とあわせて「3冠」を伊藤忠から奪還した三菱商事だが、危機感ものぞかせる。

三菱商事は資源価格の高騰を追い風に空前の利益を記録した
三菱商事は資源価格の高騰を追い風に空前の利益を記録した

 2022年3月期の三菱商事の連結最終利益は前期比5倍超の9375億円となり、三井物産(同9147億円)、伊藤忠商事(同8202億円)を抑え商社トップに返り咲いた。三菱商事の中西勝也社長は5月10日の記者会見で、「コロナ禍の反動に伴う需要の急回復、資源価格という追い風がある中、収益機会を着実に捉えた」と総括した。

 総合商社業界の過去最高益は三菱商事の5907億円(19年3月期)。3社がそれを上回る空前の好決算となった背景には、資源価格や商品市況の高騰がある。中国が鉄鋼生産を増やしたことで鉄鉱石の価格が上昇。世界の需要回復と生産・物流の回復遅れによる商品全般の価格上昇でトレードビジネスの利益が伸びた。ウクライナ危機が資源・エネルギー、商品価格全般を高止まりさせている。

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