この記事は日経ビジネス電子版に『 ユニクロ、英アパレル撤退地に大型店 鬼門の欧州で意外な攻勢』(4月26日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月16日号に掲載するものです。

ファーストリテイリングが英ロンドンで、欧州では初めてとなる「ユニクロ」と「セオリー」の併設店を開いた。収益低迷が続いていた欧州事業だが、コロナ禍を乗り越え足元では過去最高の業績を達成し、攻勢に転じている。同じく業績を急回復させている欧州勢とどこまで渡り合えるか。ファストリの地力が試されている。

月21日、英ロンドンのショッピング街「リージェント・ストリート」にオープンしたユニクロの大型店
月21日、英ロンドンのショッピング街「リージェント・ストリート」にオープンしたユニクロの大型店

 ファーストリテイリングが欧州で攻勢に転じている。4月21日、英ロンドンの繁華街「リージェント・ストリート」に、店舗面積1900m2もの大型店をオープンさせた。欧州では「ユニクロ」と「セオリー」の初めての併設店だ。オープン初日は女性を中心に多くの買い物客でにぎわい、幅広い品目が人気を集めていた。

 新店舗を開いたのは、大型店の出店戦略を見直す英アパレル「スーパードライ」が撤退した場所。ユニクロとセオリーの欧州・英国事業のオフィスが入居し、ファストリが欧州でアクセルを踏むための拠点となる。

 ファストリにとって欧州は長らく鬼門だった。英国では2001年に海外初の店舗を出し、20店超まで増やしたが、赤字が続いて03年に16店を閉鎖した。成長著しいアジア事業とは裏腹に、欧州事業の収益は低迷が続いていた。

2019年に柳井正会長兼社長はロンドンで講演し、欧州事業の重要性を強調した(写真=永川 智子)
2019年に柳井正会長兼社長はロンドンで講演し、欧州事業の重要性を強調した(写真=永川 智子)

 それでも柳井正会長兼社長は常々、欧州事業の重要性を語り、地道に強化してきた。ファッション先進地の欧州を避けて世界一の座をつかむことはできないからだ。欧州ユニクロの守川卓CEO(最高経営責任者)は、「ユニクロが真のグローバルブランドになる上で、欧州での成功は不可欠だ」と語る。

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