この記事は日経ビジネス電子版に『ソニー値上げ、オンキヨー子会社破産 半導体不足が問う競争力』(3月30日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』4月11日号に掲載するものです。

ソニーは4月1日から国内向け家電の出荷価格を引き上げた。オンキヨーホームエンターテイメントは3月28日、子会社2社の破産手続きが始まったと発表した。要因の一つが半導体不足。ここ数年減少続きのオーディオ業界は、競争力が試されている。

ソニーはオーディオなど109製品を値上げした。7万円弱の値上げとなったスピーカーシステムも(写真=左:AFP/アフロ)
ソニーはオーディオなど109製品を値上げした。7万円弱の値上げとなったスピーカーシステムも(写真=左:AFP/アフロ)

 「悩んでいた方はお早めに!」

 兵庫県小野市のソニーショップ、ワンズの担当者は3月25日、ホームページにこう書き込んだ。前日にソニーが一部製品の値上げを発表し、駆け込み需要に期待してのことだった。

 ソニーが4月から値上げしたのは、サウンドバーやホームシアターシステムなどのオーディオやカメラなど109製品。国内向け出荷価格を約3~31%引き上げた。「製品寿命が長いものが対象」(ソニーマーケティング)という。2013年に発売したスピーカーシステムでは、希望小売価格は33万円と、7万円弱の値上げとなる。

 ソニーだけではない。家電でオーディオの値上げが顕著だ。オーディオテクニカ(東京都町田市)も4月からプロ向けヘッドホンなど、12製品を3~19%値上げした。「デノン」や「マランツ」などのブランドを持つディーアンドエムホールディングス(川崎市)も、1月に価格引き上げを発表。その後受注を一時停止した。

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