この記事は日経ビジネス電子版に『ウクライナ危機発「第3次オイルショック」 今後のシナリオは?』(3月17日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月28日号に掲載するものです。

ウクライナ危機を受け、原油価格(北海ブレント先物価格)は3月上旬に一時約14年ぶりの水準まで高騰した。貴金属や穀物など幅広い資源を輸入に頼る日本の企業や消費者にとって影響は大きい。企業に価格リスクを助言するマーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘共同代表に今後のシナリオを聞いた。

米国のガソリンスタンド。ガソリンの店頭価格は1ガロン4ドルを上回る水準に(写真=AP/アフロ)
米国のガソリンスタンド。ガソリンの店頭価格は1ガロン4ドルを上回る水準に(写真=AP/アフロ)

原油価格(北海ブレント先物価格)が一時1バレル100ドルを大きく上回りました。何が起きているのでしょう。

 ロシアからの供給が途絶するという想定していなかった可能性が高まったことによるものです。需要増で価格が上昇するわけではなく、現物を調達できなくなるリスクを意識した実需や、現物を保有しない投機の買い戻しが急速に入りました。

 過去のオイルショックでは、産油国がイスラエル陣営への供給を止めると決めたのが主因でした。イデオロギーが経済合理性を上回る状況が起きたのです。その後、中東への原油依存がリスクと意識され、石炭や原子力へのシフト、自国内での増産が起きました。供給・調達構造を変化させる必要が出てきたという意味で、今回は「第3次オイルショック」といえるのではないでしょうか。

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