この記事は日経ビジネス電子版に『ワークマンのキャンプ用品 なぜ「ネット注文・店舗渡し」限定?』(2月25日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月7日号に掲載するものです。
ワークマンがテントやランタンなどキャンプ用品への本格参入を発表した。珍しいのはその販売形態。ネットで注文を受け付け、店舗で渡す形式のみで扱う。4月以降には都市部への出店も加速。フランチャイズ加盟店に配慮しながら顧客層の拡大を狙う。

「キャンプでもプロ品質の安全や快適を届けたい。ワークマンの新しい挑戦は、遊びだ」。2月22日、キャンプ用品市場への本格参入を発表したワークマンの土屋哲雄専務はこう力強く宣言した。ドームテントからランタンなど約130アイテムをそろえ、初年度から40億円の販売計画を見込む。
キャンプ人気が高まる中、「キャンプ用品のプレーヤーは100社近くいる」(土屋専務)と競争の激しさは認識している。それでもワークマンならではの勝ち筋が初心者の掘り起こしにあると読んだ。「初心者セット」はテント、寝袋、ランタン、テーブル、いすの5点セットで9940円(税込み)と1万円を切る価格にした。強みとする低価格路線でキャンプのハードルを一気に下げる狙いだ。
「ワークマンといえば機能性」(土屋専務)として機能性素材も活用した。火の粉などの飛び火による穴開きを軽減する防融加工や、針で穴が開いても自己修復する生地など、既存の作業服やアウトドアウエアで培った素材を横展開している。
驚くべきは売り方だ。キャンプ用品は「ネットで注文」かつ「店舗で受け取り」限定で展開する。店舗には在庫を置かず、関東と関西にある流通センターに商品を保管。注文が入ったら受取店舗に届ける。
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