この記事は日経ビジネス電子版に『通帳に休眠口座、税金支払い……銀行の手数料拡大に大義はあるか』(2月9日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』2月21日号に掲載するものです。

銀行が提供するサービスを巡り、顧客から徴収する手数料が拡大している。低金利環境が長引いているとはいえ、コストの穴埋めに躍起で「高い公共性」は薄らいで見える。追求すべきは顧客目線か、それとも自社利益か。

<span class="fontBold">メガバンク各行は紙の通帳の有料化で足並みをそろえた</span>
メガバンク各行は紙の通帳の有料化で足並みをそろえた

 ゆうちょ銀行が1月17日から、窓口やATMで硬貨を取り扱う際に手数料を取り始めた。メガバンク3行は窓口での対応分について2020年4月までに導入済み。ゆうちょ銀行はさらに一歩踏み込み、ATMでは1枚の入出金から徴収することにした。

 低金利の環境下で収益を確保するため、手数料の新設を巡る銀行の動きはここ数年で活発化してきた。金融業に詳しい弁護士の周囲では、「法的に問題がない範囲で、いくらでも手数料を取りたい」と言ってはばからないメガバンク関係者が多いという。

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