この記事は日経ビジネス電子版に『JAL、貨物機再導入へヤマトとタッグ 繰り出した「奥の手」』(1月25日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』2月7日号に掲載するものです。

日本航空(JAL)がヤマトホールディングス(HD)と組んで貨物専用機の運航に乗り出す。経営破綻以降、利益重視の「保守路線」を貫いてきたJALは、採算性が上下しやすい貨物専用機を手放していた。貨物需要が高まる中で満を持しての再導入となったが、リスク回避策があちこちにちりばめられている。

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欧州エアバス製の小型旅客機「A321」を貨物専用機に転用した機材を利用する(機体デザインはイメージ)

 2024年4月から貨物専用機の運航を始めると発表したJALとヤマトHD。10トントラック5~6台分に当たる最大28トンの荷物を運べる小型の貨物機3機を使い、羽田・成田空港と新千歳・北九州・那覇空港の間でヤマトの「宅急便」を運ぶ。

 JALにとって航空貨物は大胆な手を打ちにくい事業だった。10年の経営破綻を機に貨物専用機を全て手放し、旅客機の貨物室を使った貨物輸送のみ手掛けてきた。JALの菊山英樹代表取締役専務執行役員は「貨物事業のボラティリティー(変動性)の大きさは半端ではない」と話す。シェアより利益水準を重視する保守的な経営を続けてきたJALにとって、貨物専用機を持たない選択は必然だった。

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