この記事は日経ビジネス電子版に『「超賢い」ロボットで日本は勝負しよう」ソフトバンク宮川社長』(2021年11月29日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』1月17日号に掲載するものです。

ソフトバンク社長の宮川潤一氏は通信会社から「総合デジタルプラットフォーマー」への変革を掲げる。企業や自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める構想だが、現状では世界と比べて大幅に遅れていると危機感を募らせている。

<span class="fontBold">ソフトバンク社長兼CEO 宮川潤一[みやかわ・じゅんいち]氏</span><br />1991年にインターネット接続会社を起業後、同社の買収により2002年に現・ソフトバンクに入社。06年にCTO(最高技術責任者)に就任し、テクノロジー領域の事業統括責任者を務める。14年から17年までソフトバンクが買収した米スプリント(現・TモバイルUS)に赴任。18年にソフトバンク副社長兼CTOとなり、21年4月より社長兼CEO(最高経営責任者)。(写真=的野 弘路)
ソフトバンク社長兼CEO 宮川潤一[みやかわ・じゅんいち]氏
1991年にインターネット接続会社を起業後、同社の買収により2002年に現・ソフトバンクに入社。06年にCTO(最高技術責任者)に就任し、テクノロジー領域の事業統括責任者を務める。14年から17年までソフトバンクが買収した米スプリント(現・TモバイルUS)に赴任。18年にソフトバンク副社長兼CTOとなり、21年4月より社長兼CEO(最高経営責任者)。(写真=的野 弘路)

日本のDXの状況をどう見ますか。

 今、日本では盛んにDXをやるぞと言っていますが、実際には、「デジタル化」「デジタライゼーション」「DX」という順番があります。DXを語る前に、日本の企業はまだアナログの書類をデータ化するというデジタル化の段階にも至っていません。

 デジタル化からDXにすぐに移行できるわけではなく、真ん中にデジタライゼーションがあります。これはデータをクラウドに上げて共有化し、みんなが見られる環境をつくるというもの。それらのデータとデータを掛け合わせて新たなビジネスが生まれ、ようやくDXになります。

 「日本はDXが遅れています」と言っている人たちが、この順番をそもそも理解していません。「IT化には我が社も取り組んでいますよ」とよく言われるのですが、予算の8割近くが働き方改革やコスト削減など現行のビジネスを維持するために使われています。新しいビジネスをつくるためのIT予算は2割くらいしかありません。

 では米国企業はどうか。ユーザーを分析して次のビジネスにつなげるなど攻めにしか使っていない。ITの用途が全く違うんですね。日本企業のマインドを変えない限りは、米国企業に絶対追い付けないと思います。

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