成長回帰へ、リーダーが語る道筋

新型コロナウイルス禍は世界の秩序を激変させ、日本が抱える様々な課題を浮き彫りにした。 2022年は感染拡大の収束を目指しつつ、経済正常化と成長回帰への道筋を固める1年になる。 「活路」はどこにあるのか。2週にわたり、ビジネスリーダーたちのインタビューから探る。

この記事は日経ビジネス電子版に『プレステの父・久夛良木氏、「今の10代は僕から見てもスゴイ」』(2021年11月3日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』2022年1月10日号に掲載するものです。

「プレステの父」であり、ゲーム事業をソニーグループの主力事業に育てた久夛良木健氏。今回の新型コロナウイルス禍は「あらゆる領域でイノベーション創出のチャンス」と指摘。人材難が叫ばれる日本だが「今の10代はスゴイ」と期待する。

<span class="fontBold">アセントロボティクスCEO 久夛良木健[くたらぎ・けん]氏</span><br />1975年ソニー(現ソニーグループ)入社。93年ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE、現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)を設立し、94年に初代「プレイステーション」を生み出す。99年社長、2006年会長兼グループCEO(最高経営責任者)。07年SCE会長を退任。AIスタートアップのアセントロボティクスでは18年から社外取締役、20年8月からCEO。22年4月に近畿大学情報学部の初代学部長に就任予定。(写真=吉成 大輔)
アセントロボティクスCEO 久夛良木健[くたらぎ・けん]氏
1975年ソニー(現ソニーグループ)入社。93年ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE、現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)を設立し、94年に初代「プレイステーション」を生み出す。99年社長、2006年会長兼グループCEO(最高経営責任者)。07年SCE会長を退任。AIスタートアップのアセントロボティクスでは18年から社外取締役、20年8月からCEO。22年4月に近畿大学情報学部の初代学部長に就任予定。(写真=吉成 大輔)

新型コロナウイルスの感染拡大から2年たちますが、改めて世界の経済や人類の生き方にどのような影響を与えたのでしょうか。

 経済や暮らしなど、あらゆることを同時並行的に再興しないといけなくなりました。ある意味では世界が転換するきっかけになったでしょう。新しい商品やサービス、技術の社会実装が世界各地で一気に進んでいます。新しい波が来ており、年齢や国籍に関係なく大きなチャンスです。

こうした中、日本はどういった点に活路を見いだすべきですか。

 僕はソニー時代を含めて、日本という枠組みで物事を考えてきませんでした。常に人類全体でイノベーション創出をとらえていたからです。日本はどうすべきかという視点はちょっと違います。あらゆる領域で(イノベーション創出の)チャンスがあります。もはや、どこかの国の政策でイノベーションを起こしてその地域で実装する時代ではありません。

十数年先の未来から考える

 昔に比べれば色々なことに挑戦できます。僕はいつも未来からバックキャストしてイノベーションを起こそうとしてきました。起点は、自分が予測できる十数年先。そこから考えれば、どんなイノベーションを起こせそうかが分かるでしょう。

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