この記事は日経ビジネス電子版に『翻訳機「ポケトーク」上場へ』(12月17日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月27日号に掲載するものです。

ソースネクストが12月17日、携帯翻訳機「ポケトーク」関連事業の分社化を決めた。成長資金を確保するため、2024年中をめどに東京証券取引所への上場を目指す。旅行需要が冷え込む中、グローバル展開は急務。残された事業をどう育てるかも課題だ。

<span class="fontBold">ソースネクストの松田憲幸会長は、米国市場などで成長余地があるとみる</span>(写真=的野 弘路)
ソースネクストの松田憲幸会長は、米国市場などで成長余地があるとみる(写真=的野 弘路)

 ソースネクストは17日、主力の携帯翻訳機「ポケトーク」関連事業を分社すると発表した。「ポケトーク株式会社」として22年2月にも設立し、松田憲幸会長兼CEO(最高経営責任者)が新会社の社長に就く。24年中をめどに東京証券取引所への上場を目指す。12月中に改めて取締役会を開き、正式に決議する。

 狙いはポケトークの成長を加速させること。ソースネクストの一部門ではなく、有名なブランドを社名にして上場させれば、資金や人材などを幅広く集めやすくなるとみる。

 ポケトークの発売は17年12月。端末上のボタンを押して話しかけると翻訳結果を音声や文字で表示するほか、内蔵カメラで撮影した文字も翻訳できるのが特徴だ。英語や中国語をはじめ60以上の言語に対応し、20カ国以上で販売。21年9月には累計出荷台数が90万台を突破した。

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