この記事は日経ビジネス電子版に『「インパクト投資で社会問題の解決促す」 りそなHD・南昌宏社長』(12月13日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月20日号に掲載するものです。

投資先が社会問題の解決にどれだけ貢献したかを測定しながら運用するインパクト投資の機運が高まってきた。11月には銀行や保険会社、ベンチャーキャピタルなど21社が「インパクト志向金融宣言」に署名した。金融機関にあるのはこれまでのESG(環境・社会・企業統治)投資への反省だ。

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インパクト志向金融宣言に署名した金融機関の代表者ら。

 「社会問題に貢献しつつビジネスも成立させる『トレードオン』の考え方が必要なステージに来ている」。こう語るのはりそなホールディングス(HD)の南昌宏社長。りそなHDは11月29日に金融機関21社が集まって署名したインパクト志向金融宣言の中心的存在だ。

 21社が取り組むのは、社会問題の解決を「インパクト」と定義し、金銭的リターンとインパクトを同時に目指す投融資である「インパクト投資」の拡大だ。2030年度までにESG型投資商品を約3兆円販売する計画のりそなHDは、その中核商品としてインパクト型投資信託を投入する。

<span class="fontBold">りそなホールディングスの南昌宏社長</span>(写真=的野 弘路)
りそなホールディングスの南昌宏社長(写真=的野 弘路)

 同グループが運用している公的年金は足元で約27兆円。南社長は「運用期間が30年や40年と長い公的年金であれば中長期でインパクトを見守れる。投資家の中で理解者を増やしていきたい」と話す。

 署名した金融機関の関係者からは「『ビヨンドESG(ESGの先へ)』という流れが起こるのではないか」との声も上がる。社会変革推進財団(SIIF)によれば、日本におけるインパクト投資残高は5126億円。国内で約300兆円規模のESG投資に比べればごくわずかだ。それが次第にインパクト投資に移行していくとの見方だ。

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