この記事は日経ビジネス電子版に『ユニクロのファストリ 「30年に環境配慮素材50%」の難路』(12月6日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月13日号に掲載するものです。
「2030年8月期末までに全素材の50%をリサイクル素材などに置き換える」──。「ユニクロ」や「ジーユー」を手掛けるファーストリテイリングが12月2日にこんな目標をぶち上げた。ただし、衣類の回収方法やリサイクル技術の確立など、解決しなければならない課題が山積する。

ファーストリテイリングが打ち出したのは、30年8月期末までに全使用素材の約50%(重さ換算)をリサイクル素材など温暖化ガス排出量が非常に少ない素材にするという目標だ。この取り組みなどにより、素材や衣類の生産過程における温暖化ガス排出量を30年8月期に19年8月期比で20%減らすことを目指す。
ファストリは19年からリサイクル素材を導入するなど、リサイクルに積極的な一社だ。21年秋冬商品では、使用したポリエステル素材のうち、ペットボトルから再生した素材の割合が15%に達した。20年11月発売の「リサイクルダウンジャケット」も、店頭で回収した中古のダウン製品から取り出したダウン素材をリサイクルして使用している。
22年には、これまで「ヒートテック」や「エアリズム」といった素材の開発やダウンのリサイクルなどで提携してきた東レと、リサイクル素材の共同研究拠点を新設する。ユニクロやジーユーの製品ではレーヨンやナイロンなどの化学繊維からリサイクル素材への置き換えを順次進める考えだ。天然素材のリサイクル技術も他社と開発を進めている。
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