この記事は日経ビジネス電子版に『三菱ケミカルHDが見据える「石化との決別」の先』(12月7日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月13日号に掲載するものです。

三菱ケミカルホールディングスが石化事業と炭素事業の分離・再編を打ち出した。海外勢との競争が激しく収益性が低い上、脱炭素の流れが強まり成長も見込めないと判断した。同社の「石化との決別」は日本の化学業界全体の再編に向けた号砲となるだろうか。

 「ステークホルダーの皆様に大きな価値をもたらすものと確信している」。12月1日に東京都内で開いた経営戦略説明会の冒頭、三菱ケミカルホールディングス(HD)のジョンマーク・ギルソン社長はこう力を込めた。

 時価総額の向上を託されて2021年4月に同社社長に就任して以降、ギルソン氏は事業ポートフォリオ改革を急ピッチで進めてきた。ポートフォリオ改革で重視した視点は3つある。①事業の強みがあるか、②市場に成長性があるか、③低炭素社会にフィットしているか、だ。この3点を31ある事業分野全てに当てはめて考えた上で事業を継続するのか、状況改善のための策を打つのか、あるいは切り離すのかを判断してきた。

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