この記事は日経ビジネス電子版に『薬局の混乱収まらず 医薬品供給不足を招いた過度な「文書主義」』(11月19日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』11月29日号に掲載するものです。

後発薬メーカーで相次いだ業務停止命令をきっかけとする医薬品の供給不足が長引いている。薬局からは「薬剤師になって30年以上になるが、こんな経験をしたのは初めて」といった悲鳴も上がる。医薬品の承認書に記載した詳細な製造方法との照合を徹底する規制が遠因となっている可能性がある。

<span class="fontBold">医薬品の供給不足で薬局の調剤業務に影響が出ている</span>(写真=PIXTA)
医薬品の供給不足で薬局の調剤業務に影響が出ている(写真=PIXTA)

 首都圏のある民間総合病院のすぐ近くに構える薬局。管理薬剤師を務めるAさんは、医薬品の供給不足に振り回される日々が続いている。医薬品を注文した卸から毎朝届くファクスに並ぶのは「納期未定」の文字だ。

 「処方された日数分の薬が足りず、3日目まではこの薬、10日目以降はこの薬などと、1人の患者さんに3つのメーカーの薬を渡したこともある」と話すAさん。特に問題視しているのが、服薬を止めてはいけない「てんかん」の薬まで調達が困難なことだ。「長期処方の患者さんも10日分とか2週間分にしてもらって何とかしのいでいる」という。

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