この記事は日経ビジネス電子版に『生前贈与に待った? 相続税・贈与税の一体改革で富裕層に逆風か』(11月16日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』11月25日号に掲載するものです。

岸田政権下では、富裕層の節税対策の王道といわれる「生前贈与」に待ったがかかるとの観測が浮上している。現行は子、孫への資産移転を早い段階から進めるほど税負担が軽く、富裕層に有利な仕組みとなってしまっている。資産移転の時期や頻度にかかわらず同じ税負担になるよう、相続と贈与の課税を一体化する税制改正が求められる。

同じ累進課税でも贈与税の方が税率が高い
●相続税と贈与税の税率(イメージ)
<span class="fontSizeL textColTeal">同じ累進課税でも贈与税の方が税率が高い</span><br /><span class="fontSizeS textColTeal">●相続税と贈与税の税率(イメージ)</span>
出所:財務省の資料を基に編集部作成
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 「成長と分配の好循環」を経済政策の柱に据える岸田文雄首相。その分配政策は富裕層には厳しくなりそうだ。12月半ばに発表される令和4年度税制改正大綱で、いよいよ「あの話」が動くのでは──。このような噂が、税理士たちの間で出始めている。

 「あの話」とは、2020年12月に発表された令和3年度税制改正大綱で盛り込まれた、相続税と贈与税の課税方法に関する見直しだ。富の集中を抑える再分配機能としての役割がある相続税に対し、贈与税は生前贈与による相続税逃れを阻止するのが狙い。譲り受けた財産の年間合計額から110万円を差し引いた額に課税する暦年課税が主流だ。

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2/27開催 「成長と所得の好循環は起こせるか? 西村経済産業大臣と議論」

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