この記事は日経ビジネス電子版に『その太陽光パネル、人権侵害の疑いあり SDGsの本末転倒』(10月5日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』10月11日号に掲載するものです。

脱炭素で需要が高まる太陽光パネル。原料となる多結晶シリコンは中国が8割弱の世界シェアを占める。だが中国国内で半分を供給する新疆ウイグル自治区で強制労働の疑いが強まり、米政府は制裁を科した。日本はパネルや結晶シリコンを中国に依存しており、今後、太陽光パネルの価格が高騰する可能性がある。

<span class="fontBold">中国の太陽光パネルの生産シェアは7~8割を占める</span>(写真=CFOTO/共同通信イメージズ)
中国の太陽光パネルの生産シェアは7~8割を占める(写真=CFOTO/共同通信イメージズ)

 「日本も中国製の多結晶シリコンを対象に輸入禁止などの措置をとれば再エネ戦略の見直しを迫られる」。キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志研究主幹はこう警鐘を鳴らす。

 太陽光パネルの主な原料はケイ素(シリコン)で、まず金属として精錬して多結晶シリコンに加工。円盤状にスライスして電極を取り付けて電池モジュールに仕上げる。それをガラス基板に挟めば太陽光パネルが出来上がる。

 太陽光発電コンサルティングを手掛ける資源総合システム(東京・中央)や中国太陽光発電産業協会によると、パネル向け多結晶シリコンの世界シェアは中国が約76%。このうち新疆ウイグル自治区のシェアは54%、世界全体でみると41%を占める。パネル生産の世界シェアも中国は7~8割と王座にのし上がった。

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