この記事は日経ビジネス電子版に『混戦の自民党総裁選、具体論乏しきコロナ対策 「第6波」に備えを』(9月17日)として配信した記事などを再編集して雑誌『日経ビジネス』9月27日号に掲載するものです。

事実上の次期首相が決まる自民党の総裁選で4人の候補による論戦が活発化している。経済活性化に関わる大きな課題は目先の「コロナ対策」と、将来に向けた「成長戦略の明確化」だろう。専門家は企業の投資を促す改革抜きに成長は難しいと見るが、財源は限られておりどこまで踏み込めるか未知数だ。

具体的な方策や数値目標には曖昧さが残る
●自民党総裁選に立候補した4人と主な方針
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(写真=4点:共同通信)
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 9月29日の投開票に向け論戦が活発化してきた自民党の総裁選。次期総裁は菅義偉首相の後を継ぐ「かじ取り役」であるのみならず、秋に迫る衆院選を戦う上で強いリーダーシップが求められる。どれだけ訴求力のある政策をアピールできるかが票集めの焦点だ。

 喫緊の課題が新型コロナウイルス対策だろう。菅政権は実効性を持った対策を打てなかったと見なされ支持率が急落した。そうした反省も踏まえ各候補が強調するのが病床や医療提供体制の確保だ。「非常時の指揮命令系統、権限は見直さなければならない」(河野太郎規制改革相)、「緊急事態では医療機関に病床確保などを命令する権限を持つことも含めた法案が必要」(高市早苗氏)といった指摘が相次いだ。

具体性欠く「第6波対策」

 岸田文雄氏は「平素から中核病院のような指定を行い、診療報酬の上乗せなどの優遇を与えて半強制的に病床を出させる」と発言。野田聖子氏は「臨時の『サブホスピタル』をつくり陽性者を速やかに受け入れるべきだ」と訴えた。

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