この記事は日経ビジネス電子版に『新疆独立勢力とつながるタリバン、それなのに友好的な中国政府』(9月2日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』9月13日号に掲載するものです。
アフガニスタンの首都カブールを制圧したイスラム主義組織タリバンは8月31日、「完全な独立」を宣言した。米国や欧州各国がタリバンと距離を置く中で、大きく異なる姿勢を見せているのが中国だ。しかし、中国政府が示しているタリバンへの友好姿勢は根本的な矛盾を抱えている。

中国外務省の汪文斌副報道局長は9月1日、タリバン新政権を認めるかと問われて「毛沢東主席は、アフガニスタンは英雄的な国で歴史上屈服したことがないと言った」などと持ち上げながら、「中国はこれまで通り全アフガニスタン国民に向けた友好政策を取り、早期平和再建の実現のためにできる限りの支援を続けていく」と述べた。
7月28日にはタリバンの共同創立者であるバラダル師が天津に招かれ、王毅外相と会談している。中国外務省や中国共産党機関紙の人民日報によると、バラダル師は「アフガニスタンは中国が復興と経済発展に大きな役割を果たすことを期待している」などと王外相に対して語っている。
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