この記事は日経ビジネス電子版に『孫氏は2900億円個人出資 ソフトバンクG、3つの軌道修正』(8月11日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』8月23日号に掲載するものです。

2021年3月期に約5兆円の最高益を出したソフトバンクグループ(SBG)が、投資戦略の修正に動いている。規制強化の動きがある中国テック企業への投資を控え、運用成績のブレが大きい上場株運用を縮小。孫正義会長兼社長もファンドに最大2900億円を投じる考えだ。「資本家」への脱皮の行方は。

<span class="fontBold">8月10日の決算記者会見で発言する孫正義会長兼社長</span>(写真=共同通信)
8月10日の決算記者会見で発言する孫正義会長兼社長(写真=共同通信)

 ソフトバンクグループ(SBG)が8月10日に開いた2021年4~6月期の決算説明会。孫正義会長兼社長が表明したのは、「一部の中国テック企業への投資の事実上の停止」「上場株投資の縮小」「ファンドへの個人出資」だ。自ら定義する「投資家ではなく資本家」の実践に向けた試行錯誤が続く。

 決算自体は「それなりの成績だった」(孫氏)。連結純利益(国際会計基準)は7615億円と前年同期から39%減ったが、前年は米通信会社TモバイルUS(旧スプリント)の株式売却に伴う一時的な利益などが膨らんでおり、反動が出た部分が大きい。「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」部門の利益は2356億円と82%増えた。米料理宅配大手ドアダッシュや米配車大手ウーバーテクノロジーズといった投資先の上場企業の株式一部売却で利益を出したほか、上場・非上場の両方で保有株の含み益を計上した。

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