この記事は日経ビジネス電子版に『通信インフラ輸出に活路 楽天やNTTの皮算用』(8月10日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』8月16日号に掲載するものです。

楽天グループの低コスト通信技術がドイツの通信会社に採用された。通信分野での巨額投資を回収すべく、技術の輸出に力を入れていく。NTTも次世代技術を海外に売り込み始めた。ただ、グローバル市場に出ていくのは容易ではない。

<span class="fontBold">楽天は汎用サーバーによる通信でコストを大幅に減らせるとうたう</span>(写真=つのだよしお/アフロ)
楽天は汎用サーバーによる通信でコストを大幅に減らせるとうたう(写真=つのだよしお/アフロ)

 楽天グループは8月4日、自社開発した通信プラットフォームをドイツの通信会社に輸出すると発表した。翌5日の東京株式市場では株価が一時前日比105円(8.4%)高の1358円まで上昇した。

 輸出先はモバイル参入を目指す1&1。楽天が同社のネットワーク機器の構築を引き継ぐ。契約期間は2030年までの10年間。受注金額については2500億円程度との報道がある。モバイル通信の投資負担が重く、赤字が続く楽天の業績が改善するという期待が広がった。

 楽天の技術は、通信専用の機器を使う必要がなく、汎用のサーバーを専用ソフトウエアで制御する世界初の「完全仮想化技術」。複数のメーカーと開発した。導入費用を従来の40%削減、運用費用も30%減らせるとうたう。同社は日本で、この技術を背景にして顧客を奪う戦略だったが、競合他社に同水準の低料金プランで対抗され“楽天包囲網”は強まっている。

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