この記事は日経ビジネス電子版に『停滞ソフトバンクグループ株、中国個人データ規制の影』(7月8日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』7月19日号に掲載するものです。

ソフトバンクグループの株価が3月のピークを大きく下回り、停滞している。配車アプリ大手の滴滴出行など、中国IT大手に対する当局の規制強化がその背景にある。規制の網がネット企業全般に広がれば、傘下のファンドを通じて「情報革命」を狙う戦略にも影を落としそうだ。

滴滴出行(ディディ)の自動運転車両(写真=Zhe Ji/Getty Images)

 ソフトバンクグループ(SBG)の株価が停滞している。3月の1万695円をピークに足元(7月12日終値)は7540円にとどまる。下落当初は大規模な自社株買いの終了など需給面が理由とされたが、目下の足かせとなっているのは投資先の中国企業への当局の規制だ。巨大IT企業の経営の自由が制限される可能性が浮上しており、「情報革命」を狙いIT(情報技術)企業に出資するSBGの戦略にも影を落としている。

 発端は7月4日、中国の規制当局が中国配車アプリ最大手、滴滴出行(ディディ)のアプリで個人情報の収集・利用に関する重大な違反を確認したと発表し、アプリのダウンロードの停止を命じたことだ。配車サービス自体は継続しているが、利用者の拡大にブレーキがかかったことで、今後の成長性に強い不透明感が生じている。当局は2日にも、国家の安全に関する取り締まり強化の包括的な方針を定めた「国家安全法」と、ネット空間の統制を強化する「インターネット安全法(サイバーセキュリティー法)」に基づいた審査を始めたとし、利用者の新規登録の停止を命じていた。

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