この記事は日経ビジネス電子版に『三菱重工に吹く「グリーンの風」 カーボンフリー水素で全方位外交』(6月17日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月28日号に掲載するものです。

化石資源を前提とした事業構造の大幅な見直しを迫られている三菱重工業。6月14日に開いたバーチャル工場見学会では水素発電用ガスタービンの商用化に自信を見せた。「石橋をたたいても渡らない」。そんな社員の発想を変えるべく水素供給網構築に全方位で取り組む。

水素発電用ガスタービンの商用化を目指す。写真は現行の高効率タイプであるJAC形(写真=三菱パワー)

 見学会の舞台となったのは三菱重工のエネルギー部門の中核子会社、三菱パワーの高砂工場(兵庫県高砂市)。水素発電に用いるガスタービンの開発から設計、製造、実証までを一貫して手掛け、水素だけを燃料とする「水素100%専焼ガスタービン」の開発に取り組む。

 「2050年度までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする」という目標の下、化石燃料を使う火力発電所は停止を迫られる見通しだ。火力発電の脱炭素化では、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を天然ガスに混ぜる方式が現時点では有力。最小限の改造で既存のガスタービン設備を有効利用できるからだ。

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