この記事は日経ビジネス電子版に『ブラックストーンはなぜコロナ下で近鉄GHDからホテルを買ったか』(6月10日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月21日号に掲載するものです。

米ブラックストーン・グループが近鉄GHDから都ホテル京都八条などを約600億円で買い取る取引が話題になった。昨年は大和ハウス工業の物流施設、三越伊勢丹不動産の買収を相次いで決め、日本での積極姿勢が際立つ。低金利下の不動産の投資妙味について、ブラックストーン・グループ・ジャパン代表取締役の橘田大輔氏に聞いた。

橘田大輔(きった だいすけ)氏
ブラックストーン・グループ・ジャパンの代表取締役ならびにシニア・マネージング・ディレクター。(写真=右:ロイター/アフロ)

近鉄グループホールディングス(GHD)から都ホテル京都八条など8物件を買収すると3月に明らかになりました。

 ここ数年、インバウンド需要を捉え、鉄道会社も不動産会社もホテル投資に積極的でした。しかし日本のホテルは宴会の運営などで多くの人手が必要で、需要が落ち着くと途端に赤字が膨らむ構造です。鉄道や不動産会社は自社でホテルビジネスを継続するか否かを再考する時期に差し掛かっています。

 コロナ下でもワクチン普及とともに需要は戻ってきます。稼働率が低い今こそ、よりよい客室に改装するチャンスですが、鉄道会社はこの環境下で積極的な投資ができません。当社は2020年5月ごろからホテルを所有する多くの企業に「ホテルの所有と経営を分離するメリット」を説明してきました。その中で近鉄GHDに当社の提案を理解していただきました。

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