この記事は日経ビジネス電子版に『1日10万円の求人も ワクチン職域接種でも課題は「打ち手」』(6月9日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月21日号に掲載するものです。

現役世代へのワクチン接種ペースを加速すべく始まった、企業や学校などでの職域接種。政府目標の「1日100万回」体制の確立が期待されるが、ここでも打ち手不足が課題となっている。優先順位や副作用の影響を考慮することも重要で、特別休暇を与える企業も出始めた。

13日から羽田空港で始まった、ANAの職域接種の様子(写真=ロイター/アフロ)

 自治体の負担軽減と接種ペースの加速のため、新たに始まった新型コロナウイルスワクチンの職域接種。自治体や大規模会場以外でのルートが構築できれば、菅義偉首相が掲げる「1日100万回」体制の確立が期待できる。

 第1号となったのは全日本空輸(ANA)だ。ワクチンや打ち手などの準備ができたため、6月21日の当初予定から13日に前倒しした。この日は羽田空港にある同社会議室で、国際線パイロットおよび客室乗務員50人に接種。状況を見ながら1日300人に接種できる態勢へと順次拡大していく。

 日本航空(JAL)も14日から羽田空港内で職域接種を開始している。航空会社は水際対策の観点から国に優先接種を要望していたこともあり、職域接種の前倒しが実現した。政府は職域接種の開始日を21日としているが、高齢者の接種が進んでいる地域においては、自治体の判断で開始日を前倒しすることを認めている。

 6月8日から首相官邸のウェブサイトで始まった職域接種の申請は、14日午後5時時点で2236件。当初は1カ所で最低2000回(1000人分)程度の接種が可能な大企業が先行する形となるが、今後は対象を中小企業などにも順次拡大していく予定だ。

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