この記事は日経ビジネス電子版に『「天馬の内乱」再び 取締役会vs.監査等委員という異例の展開』(6月7日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月14日号に掲載するものです。

家庭用収納ケース「Fits」で知られるプラスチック製造の天馬が6月29日に開く株主総会が異例の展開となっている。創業家間の対立を背景に、取締役会、監査等委員会、物言う株主がそれぞれ取締役選任案を提出。識者は、上場会社で採用が急増する「監査等委員会設置会社」そのものを見直す機会になると指摘する。

 天馬が6月4日に公開した株主総会の招集通知。取締役会と監査等委員会の意見が真っ向から対立している。廣野裕彦社長ら取締役7人の選任案について、監査等委員会は廣野社長ら4人が「不適切」と主張する。

役員人事を巡り4通りの提案が出る異例の展開に
●天馬の株主総会における取締役選任案
注:会社法の規定により、監査等委員は取締役を兼ねる

 対立の発端は2019年8月のベトナム子会社での贈賄疑惑に遡る。追徴金を見逃す代わりに金銭を要求され、税務局員に支払った。これを問題視した監査等委員会は20年の株主総会で創業家出身の金田宏氏らの取締役再任案に反対。金田氏は落選した。しかし廣野社長らは即日、取締役会を開いて金田氏を常務執行役員に登用。監査等委員は社長らの法令順守が十分でないと批判している。

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