この記事は日経ビジネス電子版に『五輪向け人員確保に右往左往、土壇場での「ギグワーカー」に期待』(6月7日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月14日号に掲載するものです。

7月23日の東京五輪の開会式まで50日を切り、ホテルや警備会社などが一斉に人手の確保に乗り出した。開催か中止か、はっきりしない部分が残ったままで、警備員や清掃員の手当てをするタイムリミットを迎えてしまった。日々の情報が更新されるたびに、五輪の運営に間接的に関わる会社が右往左往している。

開会式まで50日を切った。政府は「開催しない」とは言っていないのにどちらか分からないというのが世論の受け止め。準備は遅れ気味だ(写真=AP/アフロ)

 「オーストラリアからソフトボールの代表チームが日本に到着した。準備していた警備員募集の広告を載せたい」。海外選手団が6月1日に初来日したニュースを聞いた警備会社の経営者は、人材サービス会社のプレシャスパートナーズ(東京・新宿)に求人広告を掲載するゴーサインを出した。

 同社は宿泊や警備のクライアントが多い。髙﨑誠司社長は「五輪開催が危惧された5月は求人広告の掲載を見送る顧客が多かった。だが6月中旬までに“やる前提”で動き始めなければ人手の確保は難しくなる。6月は五輪関連の求人依頼が突然増え、4月比で約3倍になっている」と明かす。

 東京五輪では競技会場や選手村の運営に事前申請した正規の大会スタッフが関わる。これとは別にホテルの清掃員や関連イベントの誘導員が欠かせない。駅や大規模施設でも検温や巡回の対応が平時よりも手厚くなる。警備会社で働く場合、短期でも規定された法定研修の受講が課されるため、早めにスタッフを押さえなければならない。

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