政府が菅義偉政権で初となる成長戦略案をまとめた。半導体産業の強化や脱炭素化の推進に向けて政策を総動員する方針を示した。コロナ禍で財政支出拡大が続く中、中長期的な資金支援など政策の「選択と集中」が問われそうだ。

<span class="fontBold">成長戦略会議で具体策を示した菅首相(左)</span>(写真=時事)
成長戦略会議で具体策を示した菅首相(左)(写真=時事)

 菅義偉政権は6月2日に原案を示した今回の成長戦略について、同月中に「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」とセットで閣議決定する。

 柱の一つが経済安全保障政策の推進だ。米中対立などを背景に国際的なサプライチェーン(供給網)の脆弱性や技術流出リスクが顕在化。米欧などが半導体・デジタル産業の振興や囲い込みに数兆~十数兆円規模の国費を投じる政策を展開する中、政権として迅速な対応を打ち出す必要に迫られた。

 経済産業省や自民党が特に重視したのが半導体産業への支援だ。半導体は情報通信機器や自動車、発電設備などのほか最新鋭戦闘機にも使う。技術流出の防止や安定供給の重要性は格段に増しており、4月の菅首相とバイデン米大統領の首脳会談後の共同声明に「日米は半導体を含む機微なサプライチェーンで連携する」と明記された。

 日米首脳間の約束にもなった半導体強化。これも踏まえ、成長戦略案には「他国に匹敵する取り組みを早急に進め、先端半導体の生産拠点の日本への立地を推進することで確実な供給体制の構築を図る」と明記した。

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