この記事は日経ビジネス電子版に『SBI系は撤退 ソーシャルレンディングはなぜ不祥事を繰り返す』(6月2日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月14日号に掲載するものです。

ネット経由で資金の出し手と借り手をマッチングするソーシャルレンディング最大手によるトラブルが明らかとなった。多くの地銀が巻き込まれるまでの不正に手を染めた再生可能エネルギー事業者は、なぜ放置されたのか。背景には、ソーシャルレンディング事業者と融資先との関係が甘くなりやすい構造があった。

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SBIソーシャルレンディングの本社が入る六本木の泉ガーデンタワー(写真=アフロ)

 「我々は本当に融資をだまし取られたのか」──。再生可能エネルギー事業者「テクノシステム」(横浜市)に約4億円を融資した、静岡県のある金融機関関係者は戸惑いを隠せない。

 きっかけは、2020年春ごろ「バイオマス発電の燃料を作る工場設備を建設したい」との相談だった。7億円規模の事業計画を吟味し、同年7月ごろ、静岡県富士宮市内にある約5200m2もの用地購入費用としてまず約2億円を貸し出した。1000坪(3300m2)以上の土地購入には自治体の許認可が求められる。実際にテクノ社が許可を申請しているのもきちんと確認した。

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