この記事は日経ビジネス電子版に『二極化する地銀の業績 コロナ禍での「焼け太り」に危機感も』(5月28日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』6月7日号に掲載するものです。

地方銀行の2021年3月期決算では、上場地銀の半数以上が増益または黒字転換した。コロナ対策の実質無利子・無担保融資が伸び、企業が預金し、銀行がそれを資産運用して利益を出す──。こうした構図で「焼け太り」になっているが、実質無利子の期間が切れる“2年後の崖”を恐れる関係者も多い。

 「コロナ後に倒産が相次いで不良債権比率が上がる可能性もある。今のうちに経費節減に取り組まなければ共倒れになる」。2021年3月期決算が最終増益だった地方銀行のある頭取は危機感を募らせる。

地銀業績の二極化が鮮明に
●上場地銀・グループ78社の2021年3月期決算
出所:野村証券 注:カッコ内は前期比、▲はマイナス

 野村証券によると、上場地銀・グループ計78社のうち21年3月期決算で、「増益・黒字転換」は全体の53%に当たる42社で、約3割だった前期と比べて増えた。本業の稼ぐ力を示す指標とされるコア業務純益は11%増。貸出金利息などの資金利益も1%増えた。コロナ禍前は「地銀の7割が減益」「28年度には約6割が赤字に」といった厳しい見方もあったにもかかわらず、地銀の業績が上向いたのはなぜか。

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