この記事は日経ビジネス電子版に『高級店の食事宅配や車窓広告 タクシーは人を乗せずに稼げるか』(5月25日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月31日号に掲載するものです。

新型コロナウイルス禍に伴う外出自粛やテレワークで、タクシー業界が苦境にあえいでいる。高級店の食事を配達したり、車窓に広告を出したりと、新たな試みが始まった。アプリで乗客を囲い込むコロナ禍前の競争から一転、「人が乗らずとも稼げる」事業を模索している。

(写真=朝日新聞社)
(写真=朝日新聞社)
コロナ禍でタクシー需要は激減
●タクシーの営業収入推移(2019年の同月比)
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出所:全国ハイヤー・タクシー連合会
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 「苦しい者同士、協力して活路を見いだせればいい」。タクシー配車アプリ「GO」を提供するモビリティテクノロジーズ(MoT、東京・港)の中島宏社長は、飲食店との協業に期待する。東京都の千代田区など11区で5月19日、日本初のタクシーデリバリー専用アプリ「GO Dine」の提供を始めた。同社は日本交通ホールディングスとディー・エヌ・エーが共に筆頭株主となっている。

 デリバリーサービスのウーバーイーツや出前館との違いは、客単価が数万円にもなる高級店に対象を絞ったことだ。「うなぎ秋本」「鮨 竜介」など57店が登録しており、日本交通の約1000台が届ける。アルバイトが自転車やバイクで届けるのと違い、接客を本業とした乗務員が届ける。車を使うため荷崩れしにくい上、遠くまで運べるとうたう。

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