この記事は日経ビジネス電子版に『オンキヨーが祖業売却へ、アップルが奏でるトレンド逃す』(5月10日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月17日号に掲載するものです。

オンキヨーホームエンターテイメントの祖業売却交渉が大詰めを迎えている。資金繰りが厳しくアンプなどの「ホームAV事業」を米同業大手やシャープに売却する方針だ。米アップルなどが音楽市場をリードする一方、かつての名門は変化に対応できなかった。

(写真=ユニフォトプレス)

 オンキヨーの創業は1946年。高音質のスピーカーやアンプが音楽ファンの人気を集め、「ホームAV事業」は連結売上高の過半を稼ぐ主力だ。この祖業を米音響機器大手ヴォックス・インターナショナルとシャープに売却する方向で協議を進めており、5月20日までに正式契約を結ぶ予定だ。7月には上場も廃止する見込み。売却後は自動車向けスピーカーのOEM(相手先ブランドによる生産)事業などに経営をシフトする。

 「ここ1~2年は工場すら満足に動かせなかった」。オンキヨー幹部は足元の苦境についてこう打ち明ける。同社の2020年3月期の売上高は218億円と、16年3月期に比べて7割減った。支払い遅延で部品が調達できず、生産ラインも止めざるを得なかった。08年からマレーシアの工場に合弁出資しているシャープは、こうした状況に危機感を募らせていたもようだ。

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