鉄道・航空の主要5社が発表した2021年3月期の最終赤字は、合計2兆円近くに上った。4都府県の緊急事態宣言が延長されるなど逆風が続くが、各社は今期に黒字転換する見通しを示す。ワクチン頼みが色濃い計画で、増収やコスト削減に向けた対策を緩められる状況ではない。

 ゴールデンウイーク(GW)中に羽田空港を訪れてみると、スーツケースを引く若者や家族連れの姿が見られた。ただ、保安検査場に長蛇の列ができる例年のGWと比べると、幾分さみしい光景だった。

 GWの人の動きは各社が期待していたほどではなかった。ANAホールディングス(HD)と日本航空(JAL)の4月29日~5月5日の国内線旅客数は、コロナ禍前の2019年の水準の4割を切った。鉄道はさらに苦しく、JR東日本、西日本、東海の3社は各社とも約2割に沈んだ。

 5社は20年秋の時点で、21年春には平年の7~8割程度まで需要が回復するシナリオを描いていたが、程遠い結果となった。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1722文字 / 全文2150文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。