この記事は日経ビジネス電子版に『業績急回復のファナック、バーチャル工場時代にらんだ次の一手』(4月28日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月10日号に掲載するものです。
コロナ禍による工場の自動化需要を受け、ファナックの2021年3月期は連結純利益が3期ぶりに増益に転じた。次の成長に向けた一手が、仮想世界に現実を再現する「デジタルツイン(電子の双子)」を使った顧客支援だ。製造現場の生産性を劇的に引き上げるバーチャル工場時代が幕を開けようとしている。

ファナックの2021年3月期の連結純利益は940億円で前の期比28%増。4月27日に開いた電話での投資家向け決算説明会で山口賢治社長兼最高経営責任者(CEO)は「自動車、半導体、建設機械、タブレット端末。数値制御装置やロボットが欲しいと様々な製造分野から引き合いが強い」と話した。けん引役の中国向けも「悪くなる兆候は見えずピークはしばらく続く」という。
説明会では成長に向けた増強投資も表明した。さらに山口社長が将来への種まきとして注力するのが「デジタルの力を使った差異化」。その一つが現実世界を仮想空間に再現する「デジタルツイン(電子の双子)」によるシミュレーション機能だ。
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